国の行政機関が提供する広域災害・救急医療に関する情報提供システムに携わる大型プロジェクト。医療機関や都道府県などへの情報提供を担い、相互に連携し合う複数のシステムを、それぞれに社内プロジェクトチームを組み、受注元の大手ベンダーやビジネスパートナーのメンバーなどとの協業で開発・維持・保守。
Y.F:提供元が行政ということもあり、複数のシステムを同時に扱う大規模なプロジェクトに取り組んでいます。全体を取り仕切る統括リーダーの元、私は都道府県向けの医療情報提供システムを開発するチームのプロジェクトリーダーを務めています。
M.S:私はそれとは別の広域災害や救急に関する医療情報提供システムを担当し、開発・保守のサブリーダーとしてプロジェクトに参画しています。相互に連携し合うシステムではありますが、開発自体は別々のチームで並行して進めています。
Y.F:プロジェクト自体の規模に加え、人の命に関わる社会に不可欠なシステムなので、その自覚を持って常に緊張感を持って業務にあたっています。
M.S:システム開発を通して人々に貢献できるプロジェクトだけに、やりがいも大きいです。
Y.F:私が管理するチームだけでメンバーは15名ほど。これだけの大所帯をいかにまとめていくかがリーダーポジションの醍醐味であり、工夫の求められるところです。
M.S:社内だけではまかなえず、ビジネスパートナーの開発メンバーにも協力してもらっていますが、グローバルな業界だけに外国籍のメンバーも多く、言葉や文化の壁を乗り越えていくことも重要なポイントです。本プロジェクトは中国籍のメンバーが多いことが特徴的です。
Y.F:プロジェクト進行では、システム品質への意識も重要です。品質への意識は人によってバラつきがあり、認識の差も顕著に表れるものです。開発においてチェックする項目、確認・質問をする対象の指定など、業務を進めるにあたっての細かなルール作りと、その徹底に取り組むことで品質水準の均一化を図っています。
M.S:リーダーとメンバーの間に立つサブリーダーとして業務に取り組むことを通して、“人に正しく伝達する能力”を伸ばすことができました。全体を管理するリーダーに対してはシステムを俯瞰で見た状況報告を、現場で実際にシステムを構築するメンバーには作業内容を図などで明確化した資料を用いた綿密な打ち合わせを、対象に合わせた方法で伝えることの大切さを学びました。
Y.F:私はマネジメント能力の総合的な成長を感じます。先回りして課題を解決するリスク管理、開発業務を通したチーム内にいる社内メンバーの将来を見越した指導教育など、こうしたスキルはこれからのシステムエンジニアにとって欠かせないものになっていくのではないでしょうか。積極的にコミュニケーションを取りながら主体性を持って仕事を進めていける人にこそマッチする職業だと思います。